平成19年度岐阜県公立高校一般選抜試験の理科で最も正答率が低かった問題を考察します。
最も正答率が低かったのは、大問2
「 A,B,C のビーカーに、それぞれ15℃で50gの水を入れ、A に食塩(塩化ナトリウム)、B にデンプン、C に硝酸カリウムをそれぞれ15gずつ入れてよくかき混ぜた。
次に、A,B,C の液を、ろ紙を使ってそれぞれろ過した。
次に、ろ過して出てきた液を、それぞれスライドガラスに1滴ずつとって蒸発させた。」
の 問4
「蒸発させる方法以外に、C の液をろ過して出てきた液から固体をとり出す方法を、簡潔に説明しなさい。また、この方法で固体をとり出すことができる理由を、『 C の液をろ過して出てきた液は、』に続けて説明しなさい。」
の理由を説明する方で、正答率は19%でした。
問題文で、C の液の実験結果は次のようになっています。
◎ かき混ぜた液のようす ・・・ 無色透明で底に固体が残った。
◎ ろ過して出てきた液のようす ・・・ 無色透明
◎ ろ紙上のようす ・・・ 固体が残った。
◎ スライドガラス上のようす ・・・ 固体が残った。
方法は 水溶液の温度を下げる。 ですが、理由については、無解答が非常に多かったようです。ろ紙に固体が残ったことから、C の液をろ過して出てきた液は飽和水溶液(この温度ではこれ以上溶けない)の状態にあることが分かります。だから、温度を下げれば固体が出てくるのです。正答は、
飽和水溶液なので、温度を下げると、とけきれなくなった硝酸カリウムが固体となって出てくるから。
です。また、同じ大問2の問3
「この実験から、デンプンは水にとけていなかったことがわかる。そのことがわかる理由を、実験結果を用いて簡潔に説明しなさい。」
は、3番目に正答率が低く、32%でした。
デンプンについては、実験結果は次のようになっています。
◎ かき混ぜた液のようす ・・・ 白くにごった
◎ ろ過して出てきた液のようす ・・・ 無色透明
◎ ろ紙上のようす ・・・ 固体が残った。
◎ スライドガラス上のようす ・・・ 何も残らなかった。
さて、何と答えればよいのでしょうか。
最も多かった誤答は 「ろ紙にデンプンの固体が残ったから」 でした。これだけでは、デンプンが水にとけていないとは言えません。(全部はとけ切らず、一部だけが固体のまま残ったのかもしれない。)正答は、
ろ過して出てきた液を蒸発させても、何も残らなかったから。
です。なお、2番目に正答率が低かったは、大問5の4 自然界における炭素の循環の図から、二酸化炭素の形で移動する流れのすべてを符号で答える問題で、正答率は22%でした。
